VOCALOIDのこれから【マジカルミライお疲れ様です】
マジカルミライ2019が終わり10日経ち余韻もだいぶ冷めて来たのでなんとなく思ったことをつらつらと
マジカルミライ2019
今年のテーマは『フューチャーサーカス』でライブも企画展もサーカスを感じさせるオブジェクトや曲がたくさんありましたね
また、巡音ルカ10周年ということでライブではルカさんの曲が5曲も入ってたり企画展では今までにない新しい取り組み「マジカルミライクエスト」なんかもあったりしてすごく楽しかったです
今回のマジカルミライは新しく一歩踏み出した新しいマジカルミライだった気がするので今後どうなっていくのか楽しみでもあり不安でもあるそんな回でした
ブレス・ユア・ブレス
今回のマジカルミライのテーマ曲「ブレス・ユア・ブレス」
リズミカルで元気な曲調に「ハローハローハロー」とか「おーっおっおっおー」とコールもしやすい曲でライブでは私も元気に叫んでました
ただこの曲決してただ明るく楽しいだけの曲ではないんですよね
まぁその辺の詳しい話はいろんな人がブログやTwitterで書いてるので割愛します
和田たけあきさんが言っていた
僕はミクのステージを観て、「お前の曲じゃねーだろ!」と思ったんです。
この言葉がすごく印象的というか心に引っかかってる
アーティストとボカロP
和田たけあきさんの記事でもあったように彼はボカロ楽曲を作っている人たちを「歌わないシンガーソングライター」と呼びアーティストであると言ってます
初音ミクのライブをみて自分たちが作って歌わせた曲を初音ミクが自分の曲のように歌い曲を奪われたような気持ちになったと彼は言ってますが
これってつまりは曲や動画を作ってる人にスポットが当たってないことを嘆いてるんですよね
きっとこれはどの作者も嘆いていることではなくて"アーティスト"が嘆いていることなんだろうな
ボカロ全盛期と言われていた2012頃
あの頃音楽業界がボカロPを乱獲して様々なメディアへの展開をして素人からアーティストへと変わった大きなきっかけになった
40mPさんが仕事をやめてアーティスト一本になったように趣味から仕事へと変わっていったPが大量に出てきたあの頃
あの時にアーティストとボカロPは分裂が明確化したんじゃないかと思う
初音ミクに歌を提供する「初音ミクがオリジナル曲を歌ってくれたよ」のスタンスであるボカロP
自身の曲をのボーカルを初音ミクにした「オリジナル曲.feat初音ミク」スタンスのアーティスト
アーティストの目的としては「曲を作ってる自分自身の承認」であるからボーカロイドをプロデュースしている人ではない
つまりボカロPではない
だからn-bunaさんやバルーンさんといった最近のアーティストはP名を名乗っていないし(つけられてもないのかもしれないが)和田たけあきさんがくらげPから和田たけあきに変わったのもそういう意味なんだろう
これからのVOCALOID
マジカルミライに今まで出ていた曲はほとんどが昔のボカロPによる曲だった
でも今年はOrangestarさんの「快晴」やポリスピカデリーさんの「キレキャリオン」といった比較的新しいアーティストの曲を採用していたのがすごく新しい挑戦だなって感じた
アーティストから見るとライブでミクがアーティストの曲を歌っているのは「お前の曲じゃねーだろ!」と眉をひそめたくなるのかもしれないが実際私がライブで見た感想は
初音ミクの曲ではなかった
アーティストの曲はいくら初音ミクが前に出て歌おうがアーティストの曲だった
そこにはプラスの意味もマイナスの意味もなくただアーティストの曲だったというだけ
結局、今回のマジカルミライが『フューチャーサーカス』というテーマの裏で『ボカロPとアーティスト』というテーマを持っていたんじゃないかなって勝手に思ってるんだけどそれは本当に勝手な憶測でただなんでもないいつも通りなマジカルミライのだったのかもしれない
ただ、今年はとうとうryo(supercell)さんの曲が入らなかったこともありこれからどんどんボカロPの曲はセトリから消えていくような気がする
今の市場価値としてボカロPの曲よりアーティストの曲の方が人気がありお金になるしボカロP自体が減ってしまったり埋もれてしまっているのが現状にあるから仕方がないといえばそこまでなんだろうけども。。。
まぁどうであれVOCALOID業界全体はまだ衰退はしないだろうしマジカルミライの来場者もどんどん増えているデータもあるので盛り上がっていくのだろう
たとえこの先キャラクターとしてのボーカロイドを殺してしまう結果になっても